校長あいさつ

 青森県立八戸北高等学校のWebページにアクセスいただきまして誠にありがとうございます。
 本校は、八戸市の東地区における高校進学希望者の急増と大学への進学ニーズに応えるため1963(昭和38)年に開校した普通科の高等学校です。卒業生は18,678名を数え、県内はもとより様々な分野において全国各地で活躍しております。地域の皆様をはじめ多くの方々からお支えいただき、お蔭様で今年度は創立62年目となりました。
 創立に際し、北高に集う生徒一人一人が自己の可能性を見出し長所を伸び伸びと大きく成長させてほしいとの願いから校訓はあえて設けず、秩序ある自由が標榜されました。受動的な生き方をよしとせず、自ら主体的に考え行動できる人の育成を何よりも大事にしてきた学校です。
 本校校歌は、ここ北高での高校生活が生半可なものではないとの厳しさを受け入れる一方、厳しさの中に気高さ清らかさを感得し、最後に「北はきびしく きよきもの」と凛とした潔さを力強く表明するものとなっております。「冴えたり 北空」と歌い始め、互いに切磋琢磨し合い、熱き心を持って未来を切り拓き、仲間と共に未来を担おうとの強い意志をもって一気呵成に歌い上げ、「北はきびしく きよきもの」と結ばれます。最後のこの一節は北高生の「心のとりで」と称され、精神的支柱というべきものであります。

 校長として生徒諸君には次に挙げる三つを常に大事にしてほしいと思っています。
  自分を真に大切に思おう
「どうせ自分なんて」などと自分を卑下してはいけません。自分が自分を真に信じられるような、そういう深い自信を持った自分の土台を高校生活の中で揺るぎないものにしていきましょう。
  思考はプラスに向けよう
乗り越えられないとしか思えない壁が目の前に立ちふさがっても、もはや身動きさえ不可能と思われる困難にぶつかったとしても、「何とかしよう」「なんとかなる」と気持ちだけはプラスの方向に向ける思考を習慣化しましょう。ネガティヴな思考は意気を減衰させ勇気発出の妨げとなってしまうものです。壁は乗り越えられる者の前にのみ現れるものだと言われています。気持ち一つなのだとまずは意識し、そして具体的に行動してみましょう。
  他者と互いに援け合おう
人は一人では生きてゆけないもの。人は社会的な存在です。仲間と目の前の苦しい壁を一つ一つ乗り越えてゆく経験を通じて、たくましい心や自信あるいは自尊心など人として大事なものを培っていきましょう。人から手を借りたり人に手を貸したりという具体的なやり取りを同志互いに積極的に実践していきましょう。

 最後になりましたが、生徒一人一人が充実した高校生活を送り、自ら生きる道を切り拓 いていくためには、学校と家庭と地域がそれぞれの役割を分担しつつ協力し合う必要が あります。我々教職員一同はご家庭及び地域と連携しながら、心身の成長はもちろん一 人一人の進路志望達成のため教育的愛情を持って生徒を導き支援して参ります。今後と も本校の教育活動に一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 校長 種市 朋哉   
(令和6年4月1日)